連載ブログ小説 第七話「相談」|田無で足つぼマッサージ好きに好評!リラクゼーションもみーな

もみーな武蔵関店ブログ

連載ブログ小説 第七話「相談」

第七話「相談」

あー、気持ちがいい。
今日もまた、私は小島さんの施術を受けている。このまま何もかも忘れられそうだ。

 

……だったらいいのだけど。昨日の事が、頭から離れない。
告白をされたのは、人生で二回目。人生で一回目の告白は、「渡辺君」から。人生で二回目の告白も、「渡辺君」から……。

 

「力加減はいかがですか?」小島さんが訊いてくる。
「ちょうどいいです!」
似てるんだよな、この人。渡辺君に――。
……ごめん。何か眠気もあって、私自身も訳が分かんなくなってきた。

 

一回整理します。私は中学時代、超イケメンの「渡辺君」と付き合っていました。でも、自分からフリました。
十七年後。私の勤める会社に、「渡辺君」という出来ない社員・「あいつ」が入ってきました。そして今、私はもみーなというリラクゼーションのお店で、渡辺君と似た小島さんに出会いました。
渡辺という同姓の人と会社で出会って、渡辺君と顔が似た人とマッサージ店で出会って。
……そんな感じです。分かったかな? とにかく、色んな意味で「渡辺君づくし」なの。

小島さんの施術を受けるのは、もう三回目。今日は話が弾んだ。小島さんの生い立ちも、何となく知ることが出来た。小島さんは中学時代、野球部だった。
「小島さんは、モテモテだったでしょ?」
卒業式の日は、第二ボタンは当然、ほとんどのボタン、女の子に取られちゃったんでしょう! 話が少し盛り上がってきたので、少し冷やかしてみた。
「いや、僕はブレザーだったので。ボタンとかはなかったので」
澄ましている小島さん。つまんない返しだ。
「そうなんですね……でも、モテたんじゃないですかー!?」

 

また、冷やかしてみる。「いや、僕は野球しか興味がなかったんで。強いていうならば、野球が恋人だったんで」
澄ましている小島さん。つまんない返しだ。
……まあ、いいや。聞いてみよう。話が恋愛の話題になった事もあり、この間、部下から告白をされた事を相談してみた。
「あの、小島さんならどう思いますか……?」
この間の事を、友人に相談された話だと嘘をついて、小島さんに相談してみる。

 

小島さんは一息ついて、答える。つまらない答えを、また返してくるのだろうか。
「僕なら、断りますね」
「……え?」
つまんない返しは、してこなかった――。

(続く)

 

 

トライアル・コース概要

 

もみーなご来店初めての方

 

全身50分(足つぼ付き) 3900円(税込)

 

全身疲労、首コリ、肩こり、腰の疲れ、足の疲れ……

 

是非、お試しください!

 

 

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