お尻から足首にかけての広範囲に、痛みやしびれといった症状がある場合、その原因は坐骨神経痛かもしれません。しかし、坐骨神経痛は病名ではなく「痛みの総称」であるため、具体的な症状は定義付けられておらず、人によってさまざまです。
この記事では、坐骨神経痛でよく見られる症状をご紹介し、原因と改善方法を解説します。ご自身が坐骨神経痛かもしれないと疑っている方は、答え合わせをするつもりで、改善法とあわせてチェックしてみてください。
そもそも坐骨神経とは何なのかというと、お尻から足の先端に向かって伸びている末梢神経のひとつです。坐骨神経は「運動神経」「知覚神経」「自律神経」をつかさどる重要な神経で、脳の命令を下肢に伝えるために欠かせません。この部分に、痛みや違和感を覚える症状の総称が「坐骨神経痛」です。
坐骨神経痛は痛みの総称に過ぎず、正式な病名ではありません。痛みや症状の出方には個人差があるため、一概にはいえませんが、以下のような症状を覚える方が目立ちます。
<坐骨神経痛でよく見られる症状>
これらの症状にひとつでも該当するという場合は、坐骨神経痛の可能性があります。
坐骨神経痛が発生する原因として、以下の3点が挙げられます。
<坐骨神経痛が発生する主な原因>
順番にわかりやすく解説していきましょう。
坐骨神経痛は、その他の病気に起因して発症することがあります。とくに目立つ病名は「腰椎椎間板ヘルニア」と「腰部脊柱管狭窄症」です。前者は20代~30代の若い患者に多く、後者は50代以降の高齢者に多いことが特徴になっています。
椎間板ヘルニアを発症すると、椎間板が押し出されて坐骨神経を圧迫し、これが坐骨神経痛を引き起こす原因になります。腰部脊柱管狭窄症も脊柱管が狭くなることが原因で、神経を圧迫して痛みを生み出すというメカニズムで、痛みが生じる仕組みはどちらも変わりません。
ストレスも、坐骨神経痛の一因になるといわれています。ストレスには痛みに対する感受性を高める作用があり、神経痛を引き起こす原因になるのです。ストレスによって痛みの感じかたが増すと、その部位をかばう必要が生じ、結果として、別の部位にも痛みをもたらしかねません。
お尻の筋肉は、坐骨神経を保護したり、血流の促進を促したりする役割をもちます。運動不足などが原因で筋肉が衰えると、こうした機能が低下してしまいます。下肢の筋肉は、加齢によって衰えやすいといわれており、これも高齢者に坐骨神経痛の患者が多い原因のひとつと考えられるのです。
坐骨神経痛の改善方法となるのは、以下の4つです。
<坐骨神経痛の改善方法>
順番に解説していきます。
患部を温めて血流を促進させたり、患部を引っ張って坐骨神経への刺激を抑えたりする改善方法です。痛みが激しい場合はマッサージなどをおこない、症状を緩和させることもあります。また、骨盤矯正などの施術によって正しい姿勢をキープさせることで、坐骨神経の圧迫を減らすことも可能です。
ストレッチや軽い運動をおこなうことで、緊張を和らげる改善策です。血流を促進させる効果にも期待できるため、多用されています。また、運動によって下半身の筋肉をつけ、坐骨神経痛の再発を予防することも可能です。
コルセットなどの専門的な器具を使用して、腰椎を支える改善法です。正しい姿勢をキープさせることで、神経への圧迫を抑え、痛みを緩和させられます。ただし、長期間・長時間使い続けると筋力が低下し、逆効果になる場合もあるため要注意です。
薬を使って痛みを緩和させる改善法です。ブロック注射をおこなうことで神経に働きかけ、痛みの伝達物質を遮断できます。また、血行の促進や自律神経の改善といった効果にも期待できることも、メリットといえるでしょう。
坐骨神経痛の症状は人によって異なるため、一概にはいえません。多くの患者が抱えている症状としては、お尻から足の先端にかけての痛みやしびれ、長時間立ち続けたり座り続けたりした際のつらさ、歩くときの痛さなどが挙げられます。
「もみ~な」では、坐骨神経痛でお悩みのお客様への施術をおこなっています。施術前のカウンセリングで細かな症状をお聞きするため、苦痛を伴うような施術をすることはありません。マッサージ好きな方からもご好評いただいている施術を、ぜひお試しください。